自己分析による回復のステップver.1

1.はじめに
僕が体験した、精神療法と自己分析による自己愛性パーソナリティ障害の回復のステップについて記載します。以前◯ちゃんねるに投稿し、知恵ノートにもしておりますが、再度ブログとしてアップしてみます。当時はステップを以下の8ステップと考えてましたが、今は少し変わっています。それはまた、おいおいver.2として記載したいと思います。(・Д・)ノ

2.自己分析による回復ステップ概要
【基礎造り】
自己愛性パーソナリティ障害、精神分析の一般的な知識を身に付ける

②【新しい価値観の認知】
自己愛性パーソナリティ障害の人が欠く相反する価値観、真理がある事を知る

③【囚われからの解放】
自己愛性パーソナリティ障害になった原因を見つけ出し、処理し、愛する

④【思考習慣の修正】
自己愛を強化してしまう事になった思考習慣の問題点を見つけ出し、修正する

⑤【等身大の自分への回帰と自尊心の向上】
等身大の自分を見つけ出し、愛する

⑥【価値観の大転換】 
自己愛性パーソナリティ障害の自分を否定し、新しい価値観に目覚める

⑦【他者愛の実体験】 
等身大の自分を育てる思考習慣の再構築

⑧【現代社会への適応】 
等身大の自分をベースにペルソナ(仮面)の自分を作れるようにし、社会適応能力を高める

3.自己分析による回復ステップ詳細
Step1.  【基礎造り】 自己愛性パーソナリティ障害、精神分析の一般的な知識を身に付ける

自己愛性パーソナリティ障害に関する一般的知識(例:特徴、原因、分裂した自己の精神構造、等身大の自分、代表的な治療法、等)及び、精神分析の用語や原理の一般的知識(例:無意識、検閲、防衛機制機能不全家族、分離不安、ペルソナ、自己愛と対象愛、自信と自尊心、罪悪感、劣等感とコンプレックス、等)に関しては理解し、言葉の定義付けをしておいた方が良いでしょう。自己分析の手法での治療を選択する場合は、一方的に治療を受けるのではなく、自ら学び能動的に治療に取り組まないと効果が出にくいと考えます。

僕の場合は、自己愛性パーソナリティ障害についてはインターネットで調べ、精神分析のについては入門書を読み、後はインターネットで調べました。僕が読んだ本は、幻冬舎から出版されている「知識ゼロからの精神分析入門」鈴木晶著です。価格は\1.300で3時間くらいで一読出来ました。分厚い参考書やどこかで講義を受ける必要はないでしょう。本屋に行って精神分析フロイトユングといった言葉が書いてある本で読みやすい本を選ぶと良いでしょう。インターネットで調べても大丈夫だと思いますが、情報が溢れてるので間違った情報を飲み込まないよう気を付けて下さい。(´エ`;)

Step2.  【新しい価値観の認知】 自己愛性パーソナリティ障害の人が欠く相反する価値観、真理がある事を知る

自己愛性パーソナリティ障害の人はこの相反する価値観(例:他者を尊重しなければならない、お金が全てでない、等)を言葉で聞いても、心から理解出来ません。自分が評価されたい価値観を極端に重視しており(例:「お金が全て」「勉強が全て」)それ以外の価値観を心から認めれません。
何故なら他の価値観を認める事は、直接的、あるいは関節的に「理想像の自分」を否定する事になり、「無価値で最低な自分」に転落してしまうと怯えているからです。よって、この時点では新しい価値観を理解出来なくても構いません、ただ、言葉として認知しておく必要があります。この新しい価値観を心から理解し認める事が、自己愛性パーソナリティ障害から回帰のバロメーターとなります。

僕の場合「愛とは何か」「幸せとは何か」の真理を最初にカウンセラーから教わりました。自己愛性パーソナリティ障害の人はこの愛の定義と幸せの価値観をほとんど間違えていると思います。(自己愛性パーソナリティ障害でない人もきちんと言葉で理解している人は少ないです。)最初は僕も何を言ってるか最初理解出来ずせんでしたが、後々考えるとこれが回帰の為の一番重要な事でした。

「愛とは」「幸せとは」を含めた僕が考える回復の為に身に付けた方が良い価値観は、また別で説明いたします。 

Step.3 【囚われからの解放】 自己愛性パーソナリティ障害になった原因を見つけ出し、処理し、愛する
ここから難しくなります。自己分析です。カウンセラーの指摘を踏まえて、過去を紐解き、自己愛性パーソナリティ障害になった理由を見つけ出します。多くはトラウマ、克服してないコンプレックスなどが理由になると思います。特に家族、ご両親の事が多いでしょう。また、トラウマは覚えているものもありますが、一番のトラウマなどは記憶の奥、つまり無意識に封印されていることも有り、かなり大変です。
トラウマやコンプレックスは精神分析の用語でいう防衛機制により過去様々な処理がされ無意識下で心を守り、心に影響を与えております。その時、幼い心では仕方なく適切でない処理をしてしまうこともあります。それが、無意識下に残り現在の自分の苦悩に繋がっているのです。
自己分析によりこの処理をもう一度掘り返し、正しい処理、つまり納得いく理由をつけてまあしょうがないと相手も自分も許してあげるのです。小さい自分では耐えれないので、封じた記憶も、大人になってみると結構簡単に解決出来る事もあります。
それにより、過去自尊心を傷つけられたトラウマを癒したり、偏った価値観を心から間違えと認識出来るようになったり、抑圧した感情を解放することが出来るようになります。

僕は何故かこれが得意だったみたいです。自己催眠に近い方法で無我に近づき、無意識の中にある、とんでもんい醜い心や過去のトラウマなどを発見しました。この間は極度の不眠と食欲不振で鬱もひどく、引きこもりでした。僕は、結構守るべきものを失ってたので、急激に出来ましたが、社会生活を続けながらだったら、1年以上はかかっていたはずです。
僕の場合のトラウマと処理は、母親の自殺は僕が原因でなくうつ病だと心の底から認識する事や、親父にありのままの自分が認められない事が最大のコンプレックスで、親父に認められる為に親父が望む理想像になった。とうい事を見つけました。最初は怒りが湧きますが、だんだんまあしょうがないそんなこともあるよね、と思い。処理しました。 

Step4.  【思考習慣の修正】 自己愛を強化してしまことになった思考習慣の問題点を見つけ出し、修正する

人間は無意識に大きく左右されております。無意識はとんでもない事を考えてます。(例えば 近親相姦願望、親への殺意、等)無意識が全て出てきたら大変な事になるので、制御しております。これを精神分析の用語で検閲といいます。検閲は無意識から出てくる思考を制御しており、言わば人間の考え方の癖、習慣、つまり性格に影響を与えます。そして、検閲は人間が成長する過程で受けるトラウマ、コンプレックスの処理(前述の防衛機制による処理)に大きな影響を受けます
自己愛性パーソナリティ障害は、幼い自分が自分の精神を守る為に、自己愛を強化する思考習慣に変えたがゆえに起こるのです。その思考習慣に足りないものを付け加えたり、修正を加え新しい思考習慣を作ります。これは一人では到達は難しいです。カウンセラーの力も必要になると思います。

僕の場合は、寂しいと感じる感情でした。これはないと必ず自己愛性パーソナリティ障害になるかもしれないという重要な感情で、結構寂しさを封じて自己愛性パーソナリティ障害になる人は多いそうです。10歳の時封じ込め、抑圧していた寂しいという感情を解放させた時、僕は等身大の自分に回帰しました。 

Step5. 【等身大の自分への回帰と自尊心の向上】 等身大の自分を見つけ出し、愛する

自分で自分を大切に思う心、これを「自尊心」と言い、精神医学的な定義だと「ありのまま自分を尊重して受け入れる」の意味になります。別の言い方をしますと、自尊心は「自分の存在を愛おしく思える心」「自己の存在肯定」「自分はこの世界で生きてて良いという確信」とも言えます。自尊心が高い人は、自信と安定感があります。自分の長所・短所を受け入れ、他人からの悪い評価や自分の弱点が露わになっても、耐える力を持ち、勇気が湧き積極的なります。そして、自尊心が高い人は、自分と同様に他者を高く評価します。つまり、他者を尊重出来、他者に謙虚になり、対象愛を高めます。
自己愛性パーソナリティ障害の人は、これが極端に低いと考えます。当然です、ありのままの自分=等身大の自分を失っているのですから。この等身大の自分を愛してあげる、つまり自尊心を高める、これがこの障害回復の難所です。
等身大の自分は、弱々しい、内気、とか自分が過去認めたくなかった自分です。それを愛し始めるには新しい価値観が必要です。自己愛性パーソナリティ障害の人の多くは、勝つ事、強い事、(例:学歴、資産、地位、等)に極端に評価を置きます。人間の価値とはそれだけではない事に心から気づかないと等身大の自分は愛せません。弱々しいのいいじゃん。内気最高!なんて思えるといいでしょう。また、自己愛性パーソナリティ障害でも人が周りにいてくれる理由を考えるのもいいと思います。恐らくそれは、自己愛な自分に現れた等身大の自分が持つ美徳かもしれません。

僕の場合、自分の昔を思い出し、よく考えると大人しくて、シャイで、人と話すの苦手で、落ち着きがなく、勉強もスポーツも並くらいで、こんな偉そうにしている奴じゃなかったよな。なんて思い出しながら、自己愛性パーソナリティ障害だけど、素直でまっすぐで人懐っこいところを皆好いてくれて、助けてくれたんだ。と恥ずかしさを捨てて思う事にして愛しました。そして、自然の摂理を考え、誰が否定しようとも自分が否定しようとも、自然が神様が僕の存在を肯定してくれている。と心から信じました。

※自尊心の回復方法も大きなポイントですので別でも詳しく扱いたいと思います

Step6. 【価値観の大転換】 自己愛性パーソナリティー障害の自分を否定し、新しい価値観に目覚める

過去の自分を振り返り、囚われから解放され、等身大の自分を取り戻し、自尊心を高める事が出来ると、2,で知った新しい価値観を心から理解出来るようになります。そして、過去の自分を後悔し嫌悪することになります。かなり深い自己否定をすることになります。正直消えたいと思うかもしれません。そして、それでも前に進む、生まれ変わろうと強く思った時、新しい価値観に真に目覚めます。ここが一番の難所かつ厳しいところです。

僕は今までの自分を完全に自己否定しました。それは、本当に恐ろしいことでした。そして、今まで傷つけた人に、優しくしてくれた人に対してそこにあたかもその人がいるかのように、土下座して声を出してごめんなさい、ありがとうを泣きながら感謝と謝罪をしました。記憶する限り初めての「心からの反省」と「心からの感謝」です。そして、前に進もうとした時「愛とは何か」「幸せとは何か」の言葉の本当の意味がわかり、後悔と感動で涙が止まりませんでした。(´;ω;`)

Step7. 【他者愛の実体験】 等身大の自分を育てる思考習慣の再構築

自己愛を強化してしまう思考習慣は、すぐには修正出来ません。特に、現代社会は仮面を付けて強く見せないといけない場面も多いです。つまり、自己愛に戻ってしまう可能性もあります。これを習慣化するためにもう一度、家族を恋人を友人を愛する事をして、愛情を育てないといけません。自己愛性パーソナリティ障害の人が苦手な、「人から教わる」「人と一緒に何かをする」「人のために何かをする」といった事を通じて真の回復が出来ると考えます。

僕は、家族や友人ともう一度愛を育むことから、はじめております。恋人を作るのが一番のリハビリなのですが、離婚の傷が深くてしばらくはそっとしとくつもりですw

Step8.  【現代社会への適応】  等身大の自分をベースにペルソナ(仮面)の自分を作り、社会適応能力を高める

等身大の自分だけでは、厳しいこの世を渡り歩けません。自分を隠して上手に世渡りをしなければならない時もあります。等身大の自分にいつでも取り外し出来る、ペルソナを与え社会適応するのです。会社用ペルソナ、飲み会用ペルソナ、合コン用ペルソナwただし、ペルソナを脱げる場所は必要です。きっと、それは家族なのでしょう。その場所を失うと本来の自分を無くし、ずっとペルソナを被る事になります。自己愛性パーソナリティ障害の人は何時でも理想化した自分を出していないでしょうか。それは、等身大の自分に貼ったペルソナが強烈すぎて剥がれないからです。
自己愛性パーソナリティ障害とは、幼少期の家庭において等身大の自分が認められない事に嘆き、理想像のペルソナを等身大の自分に付けてしまい、本当の自分を失ってしまった悲しい病なのです。そして、これは現代社会の病理で、本人には全く責任はないのです。(例えなりやすい気質があったとしても)但し、自己愛憤怒でパワハラとかDVなど行動化をやったらそれは自分の責任です。

Ver.2はお楽しみに(。・_・。)ノ